人形チェーンホーム > お役立ち情報> 鎧・兜・五月人形ー2


【7】鎧の前と後ろ

鎧の前と後ろ

鎧の胴体部分には前後ろがあり、
写真のように大鎧には前面胸元に栴檀(せんだん)の板、
鳩尾(きゅうび)の板と呼ばれる左右違った形の飾りが付いています。
一方、胴丸では杏葉(ぎょうよう)と呼ばれる同形状の飾りが付いています。
鎧を飾る際に前後ろの目安ともなりますので、おぼえておくと便利です。

 

【8】竜頭の差す位置について

竜頭の差す位置について

最近では竜頭の付かない兜が主流になっていますが、
この竜頭の差す位置を間違えたり、
竜頭の付かないタイプなのに竜頭が付くのでは?と
勘違いされるケースが非常に増えています。
写真のように竜頭は鍬形を差す鍬形台の中心に差し込みます。
よってその場所に差す場所が無い場合は、竜頭の付かないタイプの兜なのです。

 

八幡座

よく間違われるケースとしては,

兜のてっぺんに「八幡座」と呼ばれる丸い穴が開いていて,

そこに竜頭を差してしまう場合が多いようです。
八幡座は兜をかぶった時に頭が蒸れないように通気口として開けてある穴なのです。
また、神の住む神聖な場所とも言われ穴に,

指を入れることは固く禁じられていたそうです。

 

【9】弓と太刀の飾り方

弓と太刀の飾り方

男の子の健やかな成長を願って飾る鎧兜には弓と太刀は付き物です。
向かって左側に弓を右側には太刀を飾りますが、

太刀をセットする際に間違って鞘(さや)を下にして飾る方が多くみられます。

写真のように柄(つか)の方を下にするのが正しい飾り方です。

 

【10】軍扇と陣笠の意味

軍扇揃は扇と采配のセットで指揮を取ることを表し、
陣太鼓は実際に軍を動かすことを表すようです。
陣笠揃は鞭と陣笠の組み合わせですが、実戦で用いる様な物ではないので、
江戸期の武家に対するイメージの1つとして捉えるべきかもしれません。


【11】鎧兜のしころ、吹き返しの歪み

鎧兜のしころ、吹き返しの歪み

兜の後ろの笠の部分をしころと呼びます。

兜正面のめくれ返った部分を吹き返しと呼びます。
双方ともに一般的に薄く柔らかい金属でできています。

そのため、風呂敷に包んでヒツにしまっておくだけで歪みが生じる場合があります。
明らかに折れ曲がっている場合を除いてはこれは不良ではありません。
手袋をした手でやさしく整えてあげて下さい。

 

【12】鎧や兜には防虫剤を入れないで~!

鎧や兜には多くの金属が使われていて、

防虫剤を多量に使用しますと化学変化による腐食が起こる可能性があります。

一方、弓太刀には天然の羽根が使用されていますので、

適量の防虫剤を入れることが良いでしょう。

 

その他不明な点は、購入された販売店でお問い合わせください。